UXワークショップで自社の課題を明確に/株式会社ホワイト・ベアーファミリー

国内外のパッケージツアー企画・販売などの旅行事業を展開されている、株式会社ホワイト・ベアーファミリーさまとUXワークショップを実施いたしました。

ホワイト・ベアーファミリーさまは国内旅行は「しろくまツアー」、海外旅行は「ハッピーホリデー」のブランド名で事業を展開。国内外のパッケージツアー企画・販売からECサイト運営、BtoBシステム提供など、旅行に関するあらゆる事業を手がけられています。

当初はサイトリニューアルについてのご相談をいただいたのですが、リニューアルをするにあたり、自社の強み弱み、想定ターゲット、訴求すべきポイントなど、一度根本的な部分から見つめ直しましょう、というところからワークショップの実施が決まりました。

そもそもUXワークショップって何?

最近はUXという単語がわりと聞き慣れるようになってきましたが、「ヒト」の欲求の根源に迫ることをミッションとしているルート・シーでは、このUXという概念を通じて、お客さまのサイトやサービスが最適な顧客体験を提供できているかを一緒に考えるワークショップを実施しています。

UXはマーケティングの一部でもあり、特に「観察」に特化した定性的な分析手法、最適化の結果として得られる状態を指します。 例えばカスタマージャーニーマップ一つとってもその違いは顕著です。マーケティング活動においては事業戦略からブレイクダウンした顧客の理想的な体験を描きますが、一方UXでは「観察」に重きを置いているため、ワークショップでの議論を通じて徹底的に「顧客視点」で体験を描き、現在のサイトやコンテンツ・その前後の活動における課題を見つけることができます。

これをルート・シーでは「UXワークショップ」と呼び、サイトやコンテンツ構築前の認識合わせや新たなアイディア創発の場として活用しています。製品やサービスを利用する上で「もっとも理想的なユーザー体験」をワークショップ形式で議論し、可視化させていくのです。

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やるとどう良いことがあるの?

ルート・シーのUXワークショップではさまざまなメリットがあります。例えば、

メリット
  • 競合分析や市場調査などから課題や問題点を可視化できる
  • 本質的なユーザーニーズを把握できる
  • チーム内で共通認識を持つことで、さまざまな場面での判断基準ができる

などが挙げられます。

課題や問題点を可視化していくと、個人差による捉え方の微妙な違いや認識のズレも、共通言語を持つことで意思統一が図れます。またユーザーの行動分析をきちんと行うことで、これまで想像していなかったユーザーニーズに気づくこともあります。

そもそも想定していたペルソナは正しいのか、訴求ポイントとして考えている自社の強みは合っているのか、ユーザーの行動に対して適切な製品・サービスを提供できているのか、といった内容を明確にすることができます。

各画面によるユーザーの行動、欲求を可視化させていきます

ルート・シーでのワークショップの進め方

ワークショップの実施にあたり、 ルート・シーではwebサイトやコンテンツだけでなく、お客さまの事業の状況もお伺いしています。ヒアリング結果と事前の調査をもとに仮説を立て、潜在的な課題抽出ができるよう以下の手順でワークを設計していきます。

  • 事前ヒアリング
  • ワークショップの目的の明確化
  • 調査、仮説検討
  • ワーク内容(プログラム)の設計

また、事前の調査では定量的なデータも収集しますので、その際の情報をワークショップ時にご提供し、検討材料として使用する場合もあります。

ちなみに、ワークに使用するツールの作成や模造紙、付箋など備品の準備なども一式対応いたしますので、ご参加のみなさまは体一つでお越しいただくだけで大丈夫です!

当日の様子

今回のワークショップではチームを2つ編成して実施しました。
チーム編成は所属部署、職種、年齢、性別などを踏まえて、偏りが生まれないようにメンバーをアサインできると、より活発な議論に繋がります。よく話す人、しっかり考える人、突発なアイデアを出してくれる人、ターゲットに近しい属性の人…、参加者の特徴や性格も考えながらバランス良い編成を考えます。

ワークショップの内容は調査分析するものや、アイデアを考えるもの、実際に触ってみるもの(該当サイト・商品をユーザー視点で見てみる)など多岐に渡ります。個人で考えるワークやペアで考えるワーク、チーム内で意見を出し合うワーク。付箋やホワイトボードを活用し、ポイントを整理していきます。時には絵を描くことでぼんやりと持っていた頭の中のイメージを分かりやすく形にしたりもします。

ワークショップの様子。属性が異なる2つのターゲットを設定し、それぞれチームを分けました。

UXワークショップはこういうケースで効果的

webサイトの新規制作、リニューアルと聞くと「綺麗なデザインにしたい」「問い合わせを増やしたい」「更新しやすいシステムにしたい」といったご要望がよくあがります。見せ方の部分をどうするか、も大事な要素ですが、まずその前に根幹の部分から再設計していくことも非常に重要です。

もし「今のwebサイトでいいのかな?」「訴求ポイントは合ってるよね?」「うちのターゲットってこの属性でいいよね?」といった不安を抱えられているのなら、UXワークショップを実施する良い機会かもしれません。

また今回ご紹介したUXワークショップは、UXを設計する手法(UXデザイン)のごく一部です。UXデザインの方法はワークショップ以外にもいろいろあります。UXデザインを通じて何をしたいのか、何を得たいのか、など目的によってアプローチの方法は変わってきます。

  • インタビュー、エスノグラフィー調査(ユーザーの行動や生活スタイルを把握する手法)
  • ペルソナ/シナリオ法(ユーザーが欲しい、使いたいと感じる製品やサービスをデザインする手法)
  • プロトタイピング(仮組みしたモデル・試作品を使って検証や改善を繰り返す手法)
  • ユーザビリティテスト、ヒューリスティック調査(製品やサービスの使いやすさを調査する手法)

などなど、目的に応じて最適なご提案をさせていただきますので、お悩みの段階からご相談いただければと思います。

お客さまの声

初めてワークショップをさせていただき、改めて自社の問題点を色々な角度から分析をできたことが良かったと思います。
社内だけではなかなか分かりづらい点も、ルート・シーの方と一緒にやってもらうことで、客観的な目線で物事を考えることもできました。

旅行会社は様々なニーズのお客さまにお応えし、幅広いターゲット層がいることが逆にHPの色を伝えにくくしていましたが、根本である弊社のできることを見直し、お客さまに伝えていくことでブランド化・HPの色も育てていけると思います。

その為の具体的な課題と施策を今回のワークショップでは可視化することができましたので、とても有意義な機会となりました。
ありがとうございました。

スタッフ

Account 前田
Facilitator 小澤
Planner 中島、米田
Director 林、岡崎

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